歯科の国から　その１

　歯科の国から-その１-の内容は「長持ちする歯の治療について」です。

-その２-では「長持ちするお口全体の治療について」、
-その３-では「治療の進め方について」について
書かせていただきましたので併せてご覧になって下さい。
なにぶん字数や画像の制限がありますので、説明不十分なところが多々あると思います。
また稚拙な表現力により誤解が生じるやもしれません。
ご指摘いただければ幸いです。

１．どの歯科医師が治療しても長く持たないケース

　　　＊　保存不可能な歯（歯周病の末期、折れた歯など）
　　　＊　患者さんの健康状態、管理状態に不安のある場合
　　　＊　噛み合わせなどに問題がある場合
　　　＊　その他

２．歯科医師の技術の差、医療スタッフとのチームワーク、
　　患者さんの自己管理などで予後が左右されやすいケース　

　　　＊　ムシ歯が深いけれど、神経の治療は避けたい場合
　　　＊　噛み合わせが複雑、噛み合わせの改善が必要な場合
　　　＊　精密なつめもの、かぶせもの、多数歯にわたるブリッジ
　　　＊　根の先の炎症の治癒、キチンとした神経の治療
　　　＊　分割抜歯、親知らずなどの難抜歯、歯の移植、再植
　　　＊　健康な歯肉の維持、歯周外科的処置
　　　＊　見た目を美しくしたい場合（審美歯科）
　　　＊　違和感の少ない入れ歯、はめこみ式の入れ歯
　　　＊　矯正治療やインプラント
　　　＊　その他、長持ちさせるための次の一手　

　　　　　　　　　　　　　

　より精密で、生体になじむ人工物にやりかえる

　　　　＊　生体に害を与える「つめもの」「かぶせもの」がある場合
　　　　＊　「つめもの」「かぶせもの」と歯との間に隙間やムシ歯がある場合

かぶせものを外すと、中がぼろぼろになっていたケースです。
２本のかぶせものがつながっていたため、発見が遅れました。
（奥の歯がぼろぼろでも、手前の歯でもたせているため）

ムシ歯によって、歯肉の中まで、歯が軟らかくなると、
土台が建てられず、抜歯に至るケースもあります。
かぶせものの継ぎ目にすき間があったり、
歯ぐきとの境目に違和感があった場合は、
早めの再治療をおすすめいたします。

「つめもの」の周囲の歯の色が一部変化しています。

つめものを取ると、新しいムシ歯（茶色の部分）ができていました。
ムシ歯を注意深く取り、新しいつめものにかえた方がよいでしょう。
場合によっては、ムシ歯が歯の神経（歯髄）まで広がり、
歯の神経の治療が必要になることもあります。

　歯の神経（歯髄）の治療をより完全にする

　　　　＊　根の中（根管）の汚れによって、根の先に炎症がある場合
　　　　＊　根の中（根管）が複雑な形態のため、治療不十分だった場合
　　　　＊　土台に不安がある場合

→

歯の神経の穴（根管）に汚れ（バイ菌、腐敗物質など）が残ると、
根っこの先に膿が溜まります（左写真）。

無症状の時もありますが、
ニキビのようなものが出来たり、膿んで痛みをともなったり、
違和感があって気づかれる患者さんも多いです。

手遅れにならないうちに、根っこの先まで根管内をキレイにしましょう。
炎症の原因がなくなれば、数ヶ月後には膿の袋は次第に吸収され、
炎症部分は新しい骨に回復し、その歯の延命化がはかれます。

治療後のレントゲン写真をご覧になりたい方は、ご遠慮なく。
　　 →
根っこの先や、神経の細い枝まで防腐剤が入ると、
数ヶ月後には、溶けていた骨が回復した一例です。
　　

　歯ぐきの健康の回復をはかる

　　　＊　効果的な歯みがき指導、歯石とり、セルフケアのマスター
　　　 ＊　治療計画に基づく歯周外科処置

　初診時　歯ぐきの腫れと赤み

歯みがき指導で縁下歯石が見えてくる　

歯石を取って歯ぐきの腫れと赤みを改善　

　歯の根の硬い部分を歯ぐきより上に出す

　　　＊　歯ぐきを下げて、根のしっかりした部分を出す方法

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　　　　　　　　　　　　歯ぐきの下までムシ歯があります。
　　　　　　　　　　　　このままでは土台が建てられないので、
　　　　　　　　　　　　外科処置で歯ぐきを下げました。

　　　＊　矯正装置などで引っ張り上げる方法

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